快晴野球連盟野球部

第十四話




〜エース争奪戦?〜

照りつける夏の太陽の下、快晴連盟は宿敵豪雨の主力選手大橋笑顔と対面した。

「なんでお前がいるんだよ。」

吉本が怒鳴る。

「別に(にこにこ)」

「まさか、お前豪雨のスパイじゃねえか?」

湯舟が尋ねる。すると、

「惜しい!快晴の戦力を見に来たんだ。(にこにこ)」

「それをスパイっていうんだよぉ!!!」

三井が突っ込んだ。あっぱれである。

「なんでもいいから帰れ!!」

水戸澤も言う。

「ちょっと待てよ。こいつ探してた白のセカンドにしねえか?」

そういったのは里中だ。

「俺!賛成します!」

いったのは新入部員米田である。なにやら作戦があるという顔をしている。

それを快晴の部員は感じ取った。

(でも敵の弱点がわかったとしても、あいつの目的は我々の戦力分析だ。逆に我々の弱点を見抜かれる・・。)

「にこにこ」

(・・・・・・でもないような気がするなあ・・・)

「課長がいうならいいんじゃない?」

「おれも米田がいうなら。」

「よーし決定だ!大橋!特別にうちらの紅白戦に入れてやる!」

「いいよー。暇だったし〜(にこにこ)」

というわけで大橋が白のセカンドをやることに。

そしてこの試合の最大の見物はなんといっても新エース水戸澤と実力は十分ある新入部員米田の投手戦である。

「先攻は紅からだ!開始!」

「よし!紅組打順発表をするぞ!!」

「お前ら名前なんだ?」

湯舟が社員A・Bに尋ねる

A「あ!私・・・五日 功(いつか こう)です。」

B「私は飯田 東葉(めしだ とうよう)です)

「わかった。よし!スタメンが決まった!」



1 二 三井
2 一 須波
3 左 大外
4 中 湯舟
5 三 鈴木
6 捕 松中
7 投 水戸澤
8 遊 水面
9 右 五日


1 二 大橋 
2 中 中城 
3 左 今岡 
4 捕 吉本 
5 一 福原 
6 三 里中 
7 遊 井上 
8 投 米田 
9 右 飯田 
「三井さん行きましょ〜!!」

「プレイ」

(米田さんとの対戦は初めてだ。投球も見たことない・・・。いったいどんな球がくるのか?)

(三井さんは俺の投球を見たことがない。きっと必ず一球目は見送る。
きっと二球目も。ここははやいところ追い込もう。)

バシイ

ストライーク

(130キロ代か。変化球は・・・?)

バシイ

ストライーク

(またストレート決め球でくるか?)

バシイ

ストライークバッターアウトーー!!!!

(ストレート三本か・・・。あせってしまった。さすがだ米田さん)

「ふ〜」

(さすがだ米田さん。こりゃサインは米田さんに任せよう。)

米田は二番須波をピッチャーゴロと。三番大外は三球三振とパーフェクトなピッチングを見せた。

1回裏 白組の攻撃

水戸澤もマウンドに上がる。しかしどこか落ち着かない。

「にこにこ」

それもその通りである。なぜなら白のトップバッターは宿敵豪雨の主力バッター大橋なのであるから。

「松中さん。サインはお任せします。」

「わかった。緊張するなよ。お前なら抑えられる。」

「はい。(だといいんだけどなぁ・・・)」

水戸澤は過去の豪雨戦の大橋の特大アーチを見ている。なんともすごいホームランだった。

プレイ

(とりあえずまずは変化球で様子見だ。ピヨカーブを頼むぞ。)

サイン通りまずはど真ん中から落ちる水戸澤の魔球・ピヨカーブを投げた。大橋はまずその球を見送った。

(なんだ?今のは。手元で落ちた。しかも凄い落差だ。)

大橋も少しビックリした。まずはワンストライク。

二球目は外郭いっぱいのストライク。これも見送った。三球目は高めに大きく外した。

ブン!ものすごいスイングの音の後にボールがミットに収まる。

ストライーク!バッターアウトー!!

「にこにこ(ありゃりゃ?遅すぎてまったくタイミングがあわない)」

(よくやったぞ!水戸!)

(ふーやったぜ!)

その後の中城・今岡も討ち取って水戸澤も無安打で初回を切り抜けた。

二回も米田は三者凡退で終わらせた。

裏の水戸澤は今岡・吉本の強打者を打ち取った。しかし次のバッターはまたこの試合の楽しみの一つ、福原に打順が回るのである。

「いいか、水戸。お前は福原は初めてだよな。福原は今岡のように確実に芯に当ててくるバッターだ。甘い球は簡単にもってかれる。ここはストライクゾーンのギリギリを攻めるぞ。」

「わかりました。」

そして・・。水戸澤は松中のサイン通り投げ福原をツーストライク ツーボールと追い込んだ。しかし福原は全く打つ気を見せなかった。

五球目。・・・バシツ!!ボール

「ツースリー!フルカウントだ!」

(さて、どこにくるかな?)

福原が微笑んだ。それに気づいた松中は。

(フォアボールねらいか・・・?となるとやはりなんとかギリギリ入れないと・・。)

六球目

カキーン!!

抜けた。センター前。両チーム通して初ヒットがでた。

「よっしゃー。福原正一復活打だ!!!」

「おおーすごいいぞー福原さーーん!」

福原が打ったと同時に両ベンチが急に盛り上がった。

(凄い・・。福原さんはチームのムードメーカーなんだな・・・・)

水戸澤も凄く感心した。そして次の里中はファーストゴロに打ち取って二回を終わった。

その後も両投手とも好ピッチングをつづけた。5回を米田は無安打一四球(鈴木に対して)。水戸澤は一安打(福原の)一四球(大橋に対して)

ストライク!バッターアウト!!

カキーン!ショート!!水面!

「はい!」

アウト!

六回も両者、一歩も譲らず。

「しかし。水面も五日も上手いなあ。」

「ありがとうございます!」

水面はうれしそうに言った。

「実は・・・俺。高校まで熱血野球少年だったんですが。ずっとベンチで・・・。」

「そうなのか。俺は中学までは一応レギュラーだったけど。飯田も同じです。」

五日が言った。

「そうなのか。通りで上手いと思った。よかったら野球部に入ればいいじゃないか。」

湯舟がいうと。二人は顔を見合わせ・・・。「考えときます」と一言。

「やっぱだめか・・・」

「気を落とさずに湯舟さん」


七回ついに両投手の沈黙が破られた。

かきーーーん!!

「飛んでいけーー!!」

なんと水戸澤のピヨカーブを吉本が豪快にレフトスタンドへいれた。

「みたかー!お前が俺を討ち取るのには2000年はやいぜ!!」

「打てるけど取れない球なんだよな〜。」

ガクッ

「お前なあ!!」

「落ち着け水戸!1点ぐらい返せるさ。」

しかし次の打者の福原にも二本目のヒットを打たれてしまった。だが次の里中はあえなく三振

そしてその裏 紅組の攻撃

かきーん

「しまった!!」

米田も水戸澤につられたのか湯舟に同点ホームランを打たれた。

「水戸ーー!!打ったぞーー!!」

「さっすが!湯舟キャプテン!!さいこー!」

「吉本すまない。しかしもう一点もやらない。」

「米田さん!そうです!もう一点もとらせませんぞ!」

「監督?どうですか?二人ともなかなかやりますよ。」

「そうだなあ・・・。」

監督は迷っていた。水戸澤は必殺の変化球と確実なコントロールがある。しかし逆にスタミナがなく直球が弱い。
逆に米田は球種も多いし直球もなかなかだが、今ひとつ伸びとキレがない。

攻撃は八回の表 白組の攻撃からである


作者から

ついに快晴復活です!いや〜長かったです。今まで待たせてすいませんでした。(まってないって)

かなりイメージ変わったと思います。これでサイトにも人が来てくれればなあ。(おい)


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