快晴野球連盟野球部

後二十話



〜第二〜


「吉本よう。お前打席であがってないか?」

後日同僚の選手に言われた。

「そんなことはないんだけどなあ」

吉本にはそうとしか言えなかった。

「まあ昨日はなんとかあのまま逃げきったんだからいいじゃねえか!次は甲子園準決勝だぜ!」

ほかの仲間がいう。

そして次の日の準決勝

「8番センター吉本」

「ああ〜あ・・・チャンスなんだけどな・・・」

「今度こそはいくだろ」

カキーン バシイ!

「アウトー!チェンジ!」

「うわあ〜。」

「すいません・・・」

その後はなんとか1点取りそのまま勝利をおさめた

「いよいよ川江高校決勝です。さあどんな戦いがみれるのでしょう?」

「明日こそチャンスで回ってきたら打ってやるさ」

そして決勝戦

「8番センター吉本」

「さあツーアウトランナーなし!ここで下位打線の吉本。この選手はバッティングはなかなかなのですが得点圏での打率が12−0なのです。」

「チャンスに弱いバッターなんですかねえ・・。」

カキーン

「ぬけたー。やはりランナーがいないと打ちますねこの選手は」

「あははは・・・・」

この試合一打席目はセンター前、二打席目はランナー二塁のところでまわってくるがとピッチャーライナー。そして三打席目が回ろうとしていた。

カキーン

「また打ったー川江高校チャンスが広がる七回の表!ワンアウト満塁!!」

「しかしバッターは吉本選手です。ここまで得点圏打率は0ですよ」

「吉本いけよー!」

「今度こそ来たぜ!絶対打ってやるさ!!」

「おい、吉本。代打だ。下がれ」

「え・・・?」

カキーン

「打ったー!!代打大塚が打ちました!!」

ワーワー

「ゲームセット!!4−0で川江高校甲子園優勝!!!選手達が我を忘れて喜んでいます!!」

「よっしゃー!!勝ったぞー」

「やっぱヒーローは大塚だ!!」

「胴上げじゃあーーー!」

「そんな・・・みんなうわあ〜やったー!」

↑大塚

(けっあの時俺が打席に入ってたら打てたさ。)

こうして吉本は念願の甲子園優勝を肌で感じたのだが彼にとっては納得のいかない物だったのだろう。

そして吉本はある大学へと進学した。そこで吉本の運命は変わった。

それはある一人の先輩との出会いだった。

「んだ?お前?生意気な口聞くんじゃねえよ。」

「先輩。俺には納得できませんよ。なんで監督は俺をチャンスでださないんですか?」

「お前、前の試合でチャンスをめちゃめちゃにしたのは覚えてるのかよ?しかも二打席だぜ二打席」

「ならどうすればチャンスで打てるようになれるんですかよ!?それを聞きたいんですよ」

「しかたねえな・・・じゃあ来いや」

練習試合

ノーアウト満塁の大チャンス

「う〜ん。バッターは三打数無安打のやつか〜。しかもベンチは・・・」

(吉本。吉本かぁ・・・。でもなあ・・・。まあ仕方ない)

「吉本でろ」

「はい!」

「来たな吉本。打ってきやがれよ」

「プレイ!」

昨日・・・・

(いいか?まあお前のバッティングはなかなかだからいうことはねえがよ。でもなチャンスで自分に打席が回ってくるのを恐れちゃいけない。むしろ自分が大きくなるためのチャンスだと思え。そいだけだ)

(そいだけなんですか?先輩!?そいだけで打てるんですか)

(バカヤロー俺を信じやがれ!)

吉本は先輩の教えてくれたことを思い出した。

「そうだ。ここで俺に打席が来たのは俺にとってもチャンスなんだ。俺は先輩と俺自身を信じますぜ」

カキーン

「ええ!?」

「ウソだー!」

「満塁ホームランだー!!グランドスラムだあ!」

「あいつ、登場が派手過ぎるぜ」

「先輩。ありがとうよ」

・・・・・・・・・・・・・・

あれから吉本はここまで大きな選手になっていたのだ・・。

「よし、ミト・ダヨーン戦!斉藤さんのデビューの為にも全力を尽くすぜ」

そして試合の日はやってきた。



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